2008/10/08 (Wed) 自己満メイキング～他人の線画で挑戦編～

おはこんばんち。らいとです。
タイトルのとーり、今回は自分のイラストじゃあありません。
思い返せばそれは数ヶ月前の事。
確か俺は貰ったラフ画にミャハミャハしてた時の事だったんだ……（←何その回想）


らいと：四既氏ー。線画とか塗りはせんのかい？

四既氏：いやあ、俺線画も塗りもちと苦手でな～

らいと：ほむー…… ・ｗ・


らいと：じゃあさ、このラフ画、俺が線画と塗りやったらどーなんだろうな？


この一言が発端だったんだ………
何はともあれ、四既氏も面白そうだとか言ってくれたので四既氏公認の元作業しとりました。
自分も初めての試みだったのでかなーり悪戦苦闘です；

【用意するもの】
・四既氏特製ラフ画
・ラフ画と同じサイズの紙
・はいてっく0.25 黒
・マルチライナー0.05 黒
・コピック用ホワイトペン0.7
・修正液
・ぷろっきーの黒
・我が百均水性ペン軍
・みつび しの色鉛筆
・0.3シャーペン
・窓と太陽（笑）
・愛と勇気と希望と根気（爆）

では続きより。

←此方が四既氏より授かったラフ画。
ウチの子の紅煉とイリスを描いてもらった訳です。

ああんもうステキなツリ目にメラドキュンｗ

……ってのは置いといて。
とりあえず気合を入れましょう。
相手取るのは勝手知ったる自分の絵ではないので、この時点でかなりの苦戦を強いられます。

まずは線画起こし。
このラフ画は直書きしたものではなくパソ絵をプリントしたものでした。消しゴムで消える訳ないので、別の用紙に線画を起こす必要があります。
どっちにしろ折角もらったモンなんだから消す気なんてサラサラねェけどな！


まず用意したまっちろ用紙……自分はコピー用紙使いました。
すんごい拘る御方ですと紙から選び始めますけど、自分あんま気にしないので紙はとってもてけとーです。まず普段描くのに使ってるのが百均のルーズリーフですもの！
重ねても微かに見えましたので、用紙を重ねていきなり線画描き開始。
ラフ画抽出はしないのか？だってめんｄ（ｒｙ


←で、これが線画起こし後。
紅煉の左手だけどーしても構造が分からなくて超適当だったりして（←殴）
上記のようなトレス台も使わずに紙を重ねて線画起こすのはかなりブレが生じるので、一定書いたらちまちまと電気か太陽に翳して位置を確認するとグッドです。

……こーやって簡単に次の作業過程入ってますが、この時点で既に3～4時間かかっている事を明記しときます。
そしてハイテックとライナーがご臨終寸前ヒィィ！

自分で描いたのに他人の絵なのでちょっと軽く惚れ惚れしたところで次行きまっしょい。


まず用意するのは水性ペン軍。
本当は例の60色の方と組み合わせてやりたかったんですが、生憎とババ様んちに持ってきてなかったので急遽百均軍と色鉛筆だけで相手取る事となりました。



←まずこんな感じに影になりそーな部分を水性ペンで塗り潰します。
髪はハッキリさせたいので明るくなる部分は白抜きし、ペンで一気に塗りたくります。
目も下部分の明るくなる箇所以外を塗り潰しておきます。
例え影でも、明るい方へ向かって軽くグラデーションになるようにすると出来栄えが良くなりますので、間違ってもゴッシャゴッシャと塗りたくる真似はしないように。
コピックの時と違い、非常に塗りムラ酷いので気をつけましょう。



見ていてお気づきの方もいるかと思いますが、紅煉のズボンと一部の服はこの時点でペン塗りしていません。紅煉のズボンと服は特殊な色をしているので、60色軍の方のペンじゃないとできないのです。
なので、今回は色鉛筆の混色で乗り切ります。



本当は写メ撮ってたんですが、薄過ぎて見えなかった為写真割愛します；
すみません（土下座）

まず紅煉のズボン。
オエビでもそうなんですが、奴のズボンは灰色に若干青を混ぜた色です。
なので用意するのは灰色と水色。極力似ている色をチョイスします。

その1
下地として先に灰色をうっすく塗ります。
この時点では影とか考えないでいいです。とにかくうっすく塗り潰します。

その2
続いて同じように水色をうっすく重ね塗り。

その3
再び灰色登場。
先程よりも少し濃いめに影になる部分だけ塗っていきます。
その後、灰色の方が濃くなってるかと思いますので、水色も足してやって下さい。

その4
全体的に眺めてみて、影と明るい箇所の差が丁度良いバランスになるまで灰色と水色で微調整。
必要ならば最も影が濃くなる箇所を思いっきり塗り潰す。
ちなみに服はピンクと赤紫を合成致しました。


他、単色で済みそうな箇所……既に色ペンで影付け済みな箇所は、手力勝負です（笑）
今やったような塗りでやると、正直色ペンの箇所が映えすぎて変な仕上がりになります。
なので、暗い箇所は色ペンの境が分からなくなるくらい力強く塗り潰し、明るくなる箇所はふわっとしたタッチで塗ります。
色ペンになっても色鉛筆でも、グラデーションスキルって必須かと思います。


……と、こんなモンなんですよね。自分の色鉛筆って。
ぽや～っとした感じなのが色鉛筆の味なのに力強く塗りたくるので。ＷＡＯ邪道☆


続いてペン塗りした箇所の影付け作業入ります。
ペンで塗った箇所は髪と、紅煉のフード、飾り布になります。
自分、ペン塗りの時は主に同色重ね塗りで影付けします。
これがコピックとか色豊富なものであれば徐々に濃さを上げるとか考えますけど、百均水性軍にそんな器用な真似こなせる奴はいません。

といっても、完全に乾いたところを見計らって影の箇所を塗るだけなんですけどね。
コツ的なものを言うなら、ゆっくり塗ってるとあっという間に滲むので迅速且つ的確に。一発で塗ります。
しかし一発塗っただけじゃ大してムラと変わらない扱いになってしまうので、濃さを調整しながら大体最大で4回くらい重ね塗りします。
ほんとに軽く影付けたい箇所は1～2回。完全に影の箇所は3～4回ってトコですな。

←紅煉のフードがそれやったんですけど、見えねええｗｗ




続いて、ペンの混色型影付け……もとい、イリスの頭髪にいきます。
よく口にしてますけど、黄色等の明るい色を濃くするのはとーてーも面倒苦労します。
それは何故か？黄色はどんだけ重ねても黄色でしかないから。
……まあ、要するに、重ね塗りしても元が発色いいので、濃い所との差が曖昧になるんですよ。

なので、イリスは黄色の他に山吹色を用意します。
まず影付けしたい箇所を山吹色で塗ります。分かりやすい箇所で首周りとか耳の後ろとか塗ってあるんですが見えますかねぇ？
塗りましたら黄色召喚。山吹との境を塗ります。境を塗る事で山吹の端っこのインクが滲み、黄色と丁度良いグラデになります。オエビで言うぼかし作業ですな。
コレやり過ぎるとペン先に色移りしてしまう事があるのですが、間違っても濃い色の方でぼかしはやらないように。

両者共通箇所。
髪のハイライト。
既に白抜きしてありますので、これでいいといえばいいんでしょうけどね。
自分はここまでハッキリした白だと解せないので、色鉛筆で塗り潰します。
紅煉の髪はまたしても丁度良い色がなかったので、赤紫に紫を合成しました。
勿論、境は濃く、トップは明るく。

目。
既にペンである程度塗り潰してあるので、白抜きした箇所を同色の色鉛筆……紅煉の場合紅色、イリスは橙色で上から下に明るくなるように塗ります。
ちなみにイリスの目、ペン色が若干赤みがあったので、後から朱色の色鉛筆を塗り加えました。
仕上に修正液でハイライトを付けます。折角ホワイト持ってるんだからホワイトでやってもいいっちゃいいんですけど、百均水性軍はとんでもなく相性悪いです。折角の白が周囲の色を吸収してしまって真っ白じゃなくなります。
自分だったら左側にハイライト入れようかと思いましたが、ラフ画の時点でハイライトの箇所に指定があったので、今回はそれに倣いました。

現時点でこんな感じになってます。
イリスのチチの影付け失敗したかな……


最初はこれで終わろうかと思ったんですが、これはウチの子。
ムラムラしてきたので、背景まで書き加える事にしました。


とはいえ、なんっにも考えてなかったので、線画に細工も何もしていないこの状態。
自分オンリーの場合、相当手抜きや紹介絵じゃない限り小説の挿絵にでもなりそうな絵になるよう心掛けているのですが、既に構図の決まったものから背景叩き出すのはかなり困難です。

しかし他人の絵だとしても勝手知ったる我が子。愛しいウチの子です。
この構図から町並みや森の中だとかの背景はありえねぇと判断したのでモチーフ系にします。

イリスから連想されるのは、白い羽、翼、薬、光。
紅煉から連想できるのは、黒い炎、武器、血、戦闘。

あっはっはっは間逆じゃねーかよこいつらアッハッハ☆

……などという泣き言は置いといて。
線画を起こす時点で背景の事を頭に入れていれば色々と細工も出来たのでしょうが時既に遅し。ここは二人の属性である光と炎で進めることにしました。

で、コレがその下書き。


え？なんじゃこりゃって？


これなら分かるかー！ヽ｀Ａ´ ノ

これやるのに窓と太陽必要だった訳ですよｗ
トレス台、若しくは硝子テーブルと電球あればいいんですが、んなもん無いので窓と太陽で代用。
その代わり外に丸見えっつう羞恥プレイだけどな！だから勇気必要なんだよ！←
この場で要訳させて頂くと、愛と勇気と希望と根気は

（ウチの子への）愛と、
（自分の絵を外に晒す）勇気と、
（失敗しないで完成できたら言いなって言う）希望と、
（途中で放棄しない）根気です（笑）


さて、話戻しましてやり方を。
窓トレスで新しい用紙に二人の大体の位置をシャーペンで縁取り、大よその背景を書き加えます。シャーペンで書いて確定したら、見えやすいようにプロッキーで大雑把になぞります。
イリスは光だけだとぱっとこないので翼もいれました。やっぱイリスと言えば翼です。
そして紅煉。実はラフの時点で紅煉の足が途切れていたのですが、それを隠すように足元から吹き上がらせてみました。

とりあえずもう失敗なんかできないので、この下書きを書き起こすのは窓で透かしながらです。プロッキーの黒で一気に輪郭をとります。
イリスの翼は主線なしにしたかったので、紅煉の炎のみ起こしました。
この時、紅煉の前に来る炎は例え重なっても突っ切るように、後ろに回る炎は紅煉と重なる箇所を大体一ミリ程度開けて抜きます。
こう言うのはハッキリさせたほうがいいし、あとでホワイトとかでやると絶対失敗するので最初からこうしておきます。

更に、プロッキーではペン先が太いので、再びライナーを使って先をシャープにします。
これがオエビだったら消しゴムで削るんですが、削れないので書き足します。

炎を塗り潰します。これはもう塗りムラとかあまり気にしないでおｋです。
強いて言うなら一応炎ですので、ぐるぐる円描くようにゴシャゴシャ塗らないで、炎の勢いの通りに塗っていきたいです。
乾いたら紅煉より前に来る炎をホワイトで白抜き。ついでに明るくなりそうなところにも白でハイライト入れときます。

しかし、黒に白はとんでもなくハッキリしすぎます。
ので、ちょっとした裏技ｗ ホワイトを爪で削り取ります。
剥がれちゃうじゃないか！と思う方もいるでしょうけど、このホワイトうっすく下に残るんですよ。コピック使いの方はまあ知ってる事かもしれませんが。
そして百均水彩軍と違いプロッキーは滲まないので丁度いいのです（滲むとはがれなくなる）


紅煉の炎はおわりっ！
続いてイリスの翼に入ります。



テラ薄いですが見えますでしょーか；
先程の窓トレスの時点で、銀色鉛筆で縁取り、消しゴムと灰色、黒、灰で纏めました。

イリスの翼は白なので、全部塗り潰さないように。
灰色で大体の影をつけた後、羽の根元にのみうっっっすく黒でメリハリをつけます。
黒は灰色と違いとても濃い色なので、灰色と同じノリで扱うととんでもない事になります……
最も光が当たりそうな箇所を中心に、消しゴムで輪郭を薄め、後は余計に消してしまった箇所を整えれば完了。

光の輪は黄色で円を描き、中央と外側めがけて薄く塗っていけばおｋです。
適当？褒め言葉だ！←




とりま、これで全過程が完了しました。
こんな感じになってます。

写メなんでどうしてもイリス背景が薄く写ってしまうのが残念ですな。
でも予は満足じゃｗ

では講習終わりー（笑）